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読んだ本に関する話題

【読書】「白鳥とコウモリ」東野圭吾(2025-6)

個人的な評価では、東野圭吾作品の傑作のひとつに数えられると思います。

事件の裏に存在する「謎」に刑事だけではなく、事件当事者が挑む構成って「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」がありますが、加賀恭一郎やガリレオシリーズのようにトリックを解明する作品です。「白鳥とコウモリ」では、事件の裏の「事実」を当事者たちが追いかける流れで、そこには「トリック」ではなく「人間ドラマ」が存在します。まぁ、「沈黙のパレード」に近い気もしますが、これも湯川が当事者たちの「人間ドラマ」と向き合う作品ですので少し違うかな・・・です。

久しぶりに読了後に感動と言うか、満足感と言うか、満たされた気分になりました。で、「架空犯」と言う続編が出ているようなので、早速ポチってみました(笑)

【読書】「宝島」真藤順丈(2025-6)

久しぶりの読書ネタ(笑)。で、沖縄&映画ネタです。
# ちなみに読書は(どーにか)継続してますが、あまり投稿してな# いだけですヨ(汗)。
これまで気にはなりつつも読んでいなかった作品で、映画化の情報を見て「こりゃいかん!」と慌てて手に取った次第。ただ、個人的にはタッチが感性に合わず?読了したものの読みづらい作品でした(汗)。まっ、それは置いといて・・・・。
終戦から1970年代のコザ(今の「沖縄市」)が舞台で、復帰(1972年)までの米軍統治下(所謂「アメリカー世」)における米国(米軍)との理不尽な関係、さらに日本政府との危うい関係を描いています。フィクションではありますが、実在の人たちや場所(地名)、実際の事件も登場しますので、現実感のある作品となっています。
戦後の貧しい時代に米軍基地に忍び込んで食料や物資を盗み、周りの人たちに配った若者=「戦果アギヤー」達が、それぞれの立場で意思や信念をもって混乱の時代に抗い続けながら生きるさまが描かれていて、特に中盤からの展開は予想通りだったり裏切られたり、驚くほど大胆だったりと飽きることはありませんでした。そして、後半から最後にかけては・・・ここは黙っておくことにします(笑)
この作品で描かれている「当時」は私自身の幼い頃の記憶として残っているものも多くあります。つまり、それほど「昔」の話ではありません。ただ、今も残されている広大な米軍基地に起因する多くの「理不尽」は作品当時とあまり変わっておらず、日本政府との危うい関係は復帰後(所謂「やまとー世」になってから)さらに危うさを増しているように感じます。つまり、沖縄にはいまだ「戦後」が続いている部分があり、それがまた「戦前」へと続いている気もします。
映画は9月の公開ですが、どのように表現されているか楽しみです。ご興味ある方はまずは本書(原作)を読んでみてください。結構なボリューム(厚さ)なので、気合が必要かと思いますが・・・(笑)
https://www.takarajima-movie.jp/

【読書】「おもかげ」浅田次郎(2021-12)

平成の泣かせ屋=浅田次郎の長編小説「おもかげ」読了!

個人的には「泣ける」と言うより、「あたたかな気持ち」になれる作品です。

どこからコメントしてもネタバレになりそうな作品ですが、若い人より、主人公(65歳)に近い年齢でさまざまな人生経験を持つ方のほうが共感できると思います。

夫婦や家族など自分の身近の人たちとの関わりなど、色々と考えさせられる部分の多い作品でした。

【読書】「恋のゴンドラ」東野圭吾(2021-11)

東野圭吾の短編小説集「恋のゴンドラ」読了!

ブック◯フでまとめ買いする際に送料無料ラインにするためにカートに入れた一冊(汗)。ラブコメ系作品なのであまり期待していなかったけど、これは面白かった。

7つの短編で構成されていますが、それぞれの登場人物が意外な繋がりを持っていて、異なるストーリーが絡み合いながらひとつの作品になっています。これまた「さすが東野」と唸ってしまいます。

ページをめくり、ストーリーが進むと「あれっ、このシーンって・・」と思い出し、戻りながら読み進める楽しみがあると言う不思議な作品です。

軽くてサクサクと読める作品の中ではオススメの一冊だと思います。

【読書】「さまよう刃」東野圭吾(2021-10)

今週末(5/15)からWOWOWでドラマが始まると言うことで、慌ててブッ○オフでゲトして読了!(笑)

連続ドラマW 東野圭吾「さまよう刃」 (全6話)

https://www.wowow.co.jp/drama/original/samayou/

読んだ「記憶」はあるのだが、ログを追っても「記録」がない。確かに前半は何となく覚えているんだけど、中盤以降は???!で新鮮な感じ。っつーことは、もしかすると途中で挫折した?

まっ、面白く読み終えることができたので、どーでもいいわな(汗)。

非常に重たい内容ですがページを捲る手が止まらず、数日で一気に読み終えました。ちなみに、ラストの10ページ程度は展開が激しく、理解するために二度読みしてしまいました。これで、週末からのドラマもしっかりと楽しめると思います。

大きな問題提起をする素晴らしい作品だと思います。ドラマの仕上がりが楽しみです。

【読書】「マンチュリアン・リポート」浅田次郎(2021-9)

浅田次郎の中国シリーズの「蒼穹の昴」「珍妃の井戸」「中原の虹」に続く第4作を2度目の読了!

しかし、間違いなく2度目なんだが、内容をほとんど忘れている・・・。前回は勢いで読んでしまったのかしら・・・汗。まぁ、今回はしっかりと噛み締めながら?読んだので、次回はある程度記憶に残っている・・・ことを期待したい(笑)。

本作では、学校の授業では教えてもらえなかった、第二次大戦前の中国における日本軍の動きを学ぶことができます。もちろん、歴史教科書ではなく小説ですので、書かれている内容全てを事実として受け入れることはありませんが、大きな流れについてはその通りなんだろうな、と捉えています。

さすがに図書館とかで史料を読み漁る、とはなりませんが、この作品のように、手軽に読める小説などを通して歴史に触れると言う機会は大切だと、今更ではありますが、強く感じます。振り返ることから学び、それらを知恵とし、次の世代に繋いでゆければと。

しかし、やっぱりまだまだ勉強不足の未熟者ですねぇ・・・汗。

【読書】「ある閉ざされた雪の山荘で」東野圭吾(2021-8)

だいぶ古い作品です(1990年刊行なので30年前)。以前、オトナ買いした本の中に含まれていたものから引っ張り出して読了!

二つの異なる視点で現場(山荘で起こった殺人事件)を描いた作品です。初期の作品であるせいか、設定そのものは面白いのですが、キャラクター設定やトリックが少しばかり甘いように感じます。ただ、タッチや展開には勢いがあるので、サクサクと読みすすめることができました。

まぁ、東野クラシックシリーズに興味がある方はどうぞ・・・ってな感じですね。

【読書】「虚ろな十字架」東野圭吾(2021-7)

間違いなく、2度目の読了!

なぜか記録には残っていないけど、読んだことがある作品だと途中で気づいた。まっ、いつもの事ながらストーリーをはっきりと覚えていたわけではなかったので、問題なしかと・・。ただ、後半は読みすすめるほどにストーリー(ラスト)を思い出してきたせいで、ハラハラ感は少なったですけど・・・汗

「殺人は死をもって償わせるべきか」と言う難しいテーマに向き合った作品ですが「さすが東野」と思わせる展開です。とにかく難しい作品でコメントが難しいので、ぜひ手にとって読んで見て下さい。

【読書】「仮面病棟」知念実希人(2021-5)/「時限病棟」知念実希人(2021-6)

沖縄出身と言うことで少しばかり気になっていた知念実希人。WOWOWで「仮面病棟」を観て、「これは・・・」と言うことで2作品を一気読み!

この2作品は同じ病院を舞台にしたもので、「仮面病棟」→「時限病棟」の流れです。登場人物やストーリーは異なりますが、同じ舞台にすることによって「仮面病棟」の事件を「時限病棟」で引用し、ストーリーに厚みと継続性を作っています。読者側も前編→後編な感じで読みすすめることができました。

多少、ストーリー展開やトリックに無理がある気がしますが、そこは気にすることなく一気に読むことをオススメします。

あっ、これ以上の説明はネタバレになりますので、この辺で・・・笑

 

【読書】「マスカレード・ナイト」東野圭吾(2021-4)

立て続けの「読書」ネタ投稿・・・まぁ、多少のタイムラグはあるものの、実際に2週間弱で3作品を読み終えたのは事実なので・・・(汗)。

「マスカレード・ホテル」「マスタレード・イブ」に続く、シリーズ第3作「マスカレード・ナイト」を単行本で一気読了!まぁ、昨年買い込んでいた中古本の中から引っ張り出したはいいが、単行本なので出張に持って行きづらいので一気に読んじゃったんですが・・・ね(汗)。

個人的には「東野作品らしくてらしくない」と言う感想です。まぁ、ネタバレになっちゃうのでコメントしませんが、読み終えたあとの「そうきたか!」「そうだったのね!」が薄かったように感じました。また、近々に映画化されるようですが、(勝手に)それぞれのキャストの表情を思い浮かべられるような表現になっています。ここは「さすが東野」って感じです。

コロナ前は出張時に2冊ほど読んでいたのが、出張がなくなってからはめっきり読まなくなりました。電車や飛行機でなくても読めるんですが、なんだかその気にならなくて・・・。ただ、ここ最近は週末に自宅で何もせずにダラダラするのではなく、読書すると言う習慣ができつつあるので、3月は3作品+α(読みかけあり)な勢い。まぁ、これが個人的な「with コロナ の新しい生活習慣」になりつつかるのかな?と。

これからも読書楽しみますです(笑)。