「輪違屋糸里」上下巻。久しぶりの文庫本で読了!
iPhone(Kindle)から文庫本に持ち替えたのですが、やっぱり文庫本がしっくりします。まぁ、結局のところジジィなんでしょうね(笑)。ちなみにKindle版には「中古」がないので、吉川英治などの古い作品以外は、普通の価格とあまり変わらないと言う経済的な理由もありますがね。。。(汗)
この作品は「壬生義士伝」に続く浅田次郎の新選組三部作の二作目です。芹沢鴨暗殺事件を、新選組隊士たちと関わった女性の視点で描いています。史実をベースとしていますので、作品に登場する「輪違屋」「角屋」は現存しており、さらに「輪違屋」は現在も営業を続けているようです。
男女の観点だけではなく、「武士か百姓か?」と言う新選組が抱える根本的な問題(?)にも深く突っ込んだ内容になっており、違った観点で当時を楽しむことができる作品です。新選組を描いた一作目の「壬生義士伝」から読むことをお薦めしますが、続編ではないので本作からでも十分楽しめると思います。
クライマックスでは、さすが「平成の泣かせ屋」の面目躍如!思わず目頭が熱くなりました。新選組がテーマながら、主人公の糸里があまりにカッコ良すぎます。機会あれば「輪違屋」をはじめとする新選組の足跡を追いかけてみたいものです。
さて、この勢いで三部作の三作目の世界へ行ってきます。